総合支援法による助成や、軽度・中等度難聴児への補助金などを利用し、少ないご負担で購入できる器種から、より高性能な器種まで様々な補聴器を取り扱っております。
以下の表に掲げる聴覚障害の等級に該当するお子様の場合、障害者総合支援法の補装具支給制度を利用して、特定の補聴器を原則1割負担で購入いただけます。
(負担額は所得によって異なる場合があります。)
総合支援法に対応した特定機種の価格は、高度難聴用耳かけ型が43,900円、重度難聴用耳かけ型が67,300円となります(片耳の価格)。
一割負担の場合、高度難聴用は4千円台、重度難聴用は6千円台で補聴器をお求めいただけます。
成人の場合は一般に1台(片耳分)の助成となりますが、お子様や学童・学生時代の補聴器では2台(両耳)の助成を受けられることがほとんどです。言語獲得や就学環境においては、騒音下でも聴取しやすい両耳聴(Binaural hearing)が基本であるからです。
長崎ベルヒアリングセンターにおける2,800名以上の補聴器外来のデータにおいて、小児期で最多のものは、この総合支援法による補聴器でした。近来のテクノロジーの進歩により、補聴器を上手に選択すれば、高性能の補聴器(ノイズリダクションー雑音抑制、スピーチエンハンサー音声強調などの機能を備えた器種)が総合支援法の助成により購入可能です。
身体障害者手帳に該当しない軽度・中度難聴のお子様にも補聴器購入費補助を設けている市町村があります。
(各自治体により、制度の有無、内容が異なります)
東京都
神奈川県
千葉県(自治体により詳細は異なる)
埼玉県(自治体により詳細は異なる)
群馬県(一部市町村)
静岡県(自治体により詳細は異なる)、FM補聴システムの貸出し(静岡県)
⭐️下記は2019年3月現在における長崎ベルヒアリングセンター2,800人以上のデータからの情報です。
お子様に快適にお使いいただくため、様々な機能が搭載された補聴器をおすすめしております。
フォナック スカイ
同社のワイヤレス補聴援助システム「ロジャー」との高い連携性があります。最新機種「マーベル」はロジャーの受信機が内蔵されました。5年に一度の申請ですので、5年以内に就学するかどうかも考えながらお勧めしています。申請、学校の授業における聴き取りを最大限高めることが可能な器種です。周囲の音環境によって音を自動調整する「オートセンス スカイOS」が搭載されています。お子様の生活環境に合わせて、教室や遊びの場面などでの切り替えの最適化がされており、成人向けの補聴器よりも騒がしい場所での快適性が向上しています。
聴こえにくい高音域を、聴こえる高さまで圧縮するサウンドリカバー2も搭載しています。
本体の色に加え、フックの色も豊富に選ぶことができます。
オーティコン オープンプレイ・エクシードプレイ
処理能力が従来の器種に比べ約50倍向上し、雑音抑制の性能が大幅に向上した補聴器です。
オープンプレイが軽中等度~高度難聴向け、エクシードプレイが重度難聴のお子様向けの器種です。
従来の補聴器は、騒音の多い環境では指向性という機能が働き、正面あるいは音声が聴こえてくる方向など、特定の方向の音だけを拾い、それ以外の音はカットしていました。しかし、オープンの雑音抑制「オープンサウンドナビゲーター」は、全方向の音声と雑音を処理し、雑音下でのさまざまな方向からの音声を聴きやすくしています。
ワイヤレスマイクの「エデュマイク」が使用でき、学校の教室など騒がしい場所で先生の声が聴き取りやすくなります。
GNリサウンド アップスマート
雑音を低減して方向感を高めるための機能を搭載している器種です。
同社の「マルチマイク」や「マイクロマイク」などワイヤレス補聴援助システムとの連携が可能です。
FMシステムやロジャーシステム、エデュマイク、マルチマイクのような補助的な補聴支援機器を使用することで、騒がしい教室や音が反響しやすい場所、広い体育館など、補聴器だけでは聞き取りの難しい場所で、より快適な聞こえがサポートできます。
親御さんや学生さんの経済的なご負担を少しでも軽減するため、メーカー独自で補聴器の割引制度を行っています。
(各メーカーにより割引率が異なります。)
オーティコン:片耳の場合10%、両耳の場合20%割引(総合支援法モデルを除く)
フォナック:15%割引(お子様向け「スカイ」タイプ、総合支援法モデルを除く)
GNリサウンド:20%割引(補聴器、マルチマイク、マイクロマイク)